
現在の古峰ヶ原峠はA地点 標高1144mです しかし ここを歩いた時違和感を感じました 「らしくない」という印象だったのです この峠は新しく車道を造るのに合わせて峠になったのではなかろうか? 元々の峠は他にあったのではないだろうか
そして調べ始めたのですが ・・・ 元々の峠はB地点だったように思われます そしてこれが足尾への最短距離のように見えます
この戦前の地図を見ると元々の古峰ヶ原峠は三角点1268mの南側を通ることになっているように見えます そしてそのまま西南の方向にジグザグと九十九折りになって下っていることが分かります つまりこれが従来利用されてきた「古峰ヶ原路」だと推測されます

ところが ・・・ この戦後の地図を見ると「古峰ヶ原路」は突然消失し三角点1268mを通って西に延びる登山道と南西に三角点1101mを通過するこちらも登山道だけが残されています
今日の目的は古道「古峰ヶ原路」を探す事です

下の地図の青い線が想定される古峰ヶ原路になります

そしてこちらが実際に歩いたルートです 登り始めてからしばらくは沢沿いにほぼ真っ直ぐ登ります 途中から北に折れ尾根伝いにジグザグとなりながら登りました 途中で南に少し歩いた跡があるのは三角点1101mに行く登山道を確認するためです また北西に登る線は三角点1268mを確認してきたものです
現在の古峰ヶ原峠を先ずは確認

古峰ヶ原峠 の文字!

関東ふれあいの道になっています ・・・ かなり古びていますが (^_^;)

おはようございます!! 歩いてきます (^^)

ここがスタート地点

トコトコ ・・・ トコトコ ・・・ 林道歩き

続いて トコトコ

伐採予定なんですね

「水切」を新しくするのでしょうか

地図をみながらこの辺りかな~ と目星を付けていたのですが案外と分かりやすい「入口」が見つかったのでここから仮定「古峰ヶ原路」を歩き始めます 石が三個並んで置いてあります 辺りにこんな石が無いことから目印として人が置いたような気がします

ほぼ一直線に路は延びています 植林でわかりにくいかも知れませんが歩いていると比較的はっきり見えます

ここはもう「路」ですね 右下には沢が流れています 水の心配も必要なかったように思いました

上から今まで歩いてきた路を振り返ってパチリ! 急に見えるかも知れませんがさほど大きな傾斜ではありません

イノシシかな~

少し分かりづらいところですがやや右上の方向に路は延びています

ここが行き止まりになっていた所ですが向かって左側 ー 尾根側に目をやると路が延びています この倒木の感じは山火事でもあったのでしょうか

大きな岩が数個ありますが歩くには特に支障ありません 進みます

すると出て来ました!! まさしく古道です!

はっきりとした路です 明らかに人が手を入れて造ったものでしょう

とても状態は良く九十九折りに登ります いったいどれだけの人が協力してこの路を造ったのでしょうか 先人の苦労が忍ばれます

路です

特徴的な巨岩が現れます

この巨石の右側を通ってそしてそこから左へ曲がり路は続いています 面白い岩ですなあ~

まだまだ路は続いています とても綺麗なもんです 人が歩いた痕跡は皆無です

ここで初めて「人の痕跡」を見つけました

ほとんど平坦になってきましたがまだ路は続きます

ここが出口のように思います この先はほとんど平坦です

反対側から見たところです おそらくこの付近が元々の「古峰ヶ原峠」だったと推定

(少し前に戻って)ここは古峰ヶ原路と登山道の三角点1101mへの合流点(分岐点)です

この先に進むと三角点1101mに着きます

水源かん養 保安林 「大間営業署」が倒れていたので立てました 前橋営林局と大間営業署の関係は???

その近くにありました

苔が綺麗だったのでパチリ!

せっかくなので三角点1268mに向かいます

尾根に着きました まるで防火帯があったような感じです

赤テープが目立ちます

そしてここが三角点1268mです

元々のコースに戻ります

こちらは大間営業署だけ

大きな湿原が現れました 春には花が咲いているかも 冬は凍結して歩けるかも知れません

湿原の南側を路は通ります

春はどんな花がさくのかな~

広い場所に出て来ました ちょっと方向が分からずウロウロ

・・・ で路を外したので戻ります 上を見ると ・・・ ここから見てもはっきりとした路が分かりますね

これは何かな~ たぶんサイロかな? 放牧をやっていたのですね

廃屋となった場所に出ました 南面に家はむいていたようです 沢(都沢)を隔てた先が勝雲山の方向です 調べる中で30年ほど前この辺りに2-3の農家があったようですが残された物をみると1960年代にはこの地を去られたように思いました 電気、ガス、水道、もちろん電話もなかったでしょう
もしかしたら横根山の開拓団と同じぐらいの時期だったのかも ↓
2021.05.01 横根山 開拓団 (旧足尾町)満州疎開者の入植 廃墟後を訪ねて | 空と星と山と (acchidayo.com)

陶器の湯たんぽ 鍋 一升瓶 ・・・

雨靴 急須 ・・・ 靴底 どんな家族が住んでいたのでしょうか

ホームサイズの500mlコカコーラ 懐かしい~ (^^) このコーラの製造年代は1960年代のようです

オートバイがありました ヤマハ製でした 調べたのですがどの車種か分かりませんでした 詳しくみようと起こそうかとも思いましたがこれはこれでそっとしておきました

あのバイクもここを通っていたのでしょう

土管 ・・ 何につかったのでしょうか

せっかくなので深山巴の宿に立ち寄ります 日光を開山された勝道上人修行の地です (2021/05/05撮影)

進みます

龍蛇人像

苔が綺麗です

とても静かな場所です

また来ました (^^)

こちらにも立ち寄りました


碑伝があります 令和二年が一番新しいです

主発地点まで戻ってきました 無事終了!!

昔の人が苦労して作り上げたこの「古峰ヶ原路」 生活路として人やあるいは荷を積んだ馬が通ったのでしょう とても綺麗な状態で残っており貴重な歴史遺産として大切に保存したいものです
さて深山巴の宿から車を置いた所までは ”筋斗雲二号”で都沢林道を駆けて戻りました ドコドコ・・ドンドン・・ なかなか楽しい道路 沢からの滝も幾つかあって面白かったです (^^)
とても勉強になりました!
また来よう!!
なお、古峰ヶ原峠道については「足尾の風景」のこちらのサイトが詳しいです ↓
足尾と鹿沼を歩いてつなぐ古峰ヶ原峠道 (wappy.ne.jp)
